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北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

夏に多い感染症 ③プール熱

咽頭結膜熱(プール熱)

咽頭結膜熱は、ヘルパンギーナ、手足口病とともに夏かぜの代表的な疾患とされ、プール熱とも呼ばれている (プールだけでうつるわけではありませんが)こともあって、夏の病気だと思われがちですが、ほとんど1年を 通じてみられる疾患です。アデノウイルスの感染が原因です。アデノウイルスには多くの血清型がありますが、 咽頭結膜熱の原因になるのは、3型を中心に1~7型とされています。感染した人の唾液や涙のついたタオル、 衣類を介して感染します。咳やクシャミによる飛沫感染や、便中に排泄されたウイルスで経口感染することも あります。プールでの感染は、ウイルスに汚染された水から結膜へ直接入ってくるとされています。

潜伏期間は5~7日、突然39℃を超える高い熱で発症し、高熱が4~5日続きます。咽頭発赤や目の充血 を伴いますが、結膜炎は熱とほぼ同じころからあったり、2~3日してから気がつくこともあります。最近は 綿棒で咽頭粘膜をスクラッチして得られた検体で、迅速診断キットを使用しベッドサイドで10分程度で診断が 可能となっています。

高熱が5日くらい続きますが、特別な治療薬はありません。熱やのどの痛みを和らげる対象療法が中心と なります。感染力が強いので、食器の共用を避け、同じ洗面器を使わない、タオルは別にするなど家族への 感染を防ぐようにしましょう。アデノウイルスにはアルコール消毒は効果がありません。使用したタオルや 衣類などの消毒には0.1%次亜塩素酸ナトリウム溶液を使います。(次亜塩素酸ナトリウムは、哺乳瓶の洗浄 などに使うミルトンには1%含まれています。10倍に薄めて使うようにしましょう)。症状がなくなった後も 2週間ほどは便の中にウイルスがいますので、おむつ替えの後は十分に手を洗ってください。学校や園に行く のは、症状が消失後2日間経過してからになります、プールには、発病後2週間は入らないようにしましょう。

他のアデノウイルス感染症

日常の治療でよくみるアデノウイルス感染症に滲出性扁桃炎があります。扁桃腺が肥大し、扁桃腺の表面に 白色の滲出物が見られるのが特徴で、プール熱と同様に高熱が5日程度続きます。ウイルスはプール熱と 同様に3型を中心に1~7型です。その他に、流行性角結膜炎(はやり目)は8型、出血性膀胱炎は11型が 原因となります。また腸管アデノウイルスといわれる40、41型は下痢をおこします。まれですがアデノウイルス 7型による重症肺炎や脳炎も1995年以降注目されています。

アデノウイルス感染症は、高熱が続くことが多く、細菌感染症との鑑別がむずかしいことがあります。 迅速診断でアデノウイルスかどうかを知ることは、治療の選択や経過を予測するうえで重要となります。

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