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北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

子どもの便秘その①

便がなかなか出ないことを主訴に、外来を受診されるケースは多くみられます。

便秘とは、排便回数が1週間に2回以下の場合や、毎日のように出ていても便が硬く、排便に苦痛を感じる 場合を指します。器質的あるいは全身的な原因がないにもかかわらず便秘が1~2か月以上続いている場合は、 慢性機能的便秘症として、継続的な治療が必要となります。

離乳食をまだ与えていない乳児期早期、それまで毎日のように出ていた便が突然出なくなることがあります。 これは、ウンチを出す力が弱いことによるもので、綿棒などの肛門刺激で改善することがほとんどです。 便秘になりやすい時期とその要因としては、

  • 乳児期の母乳からミルクへの移行、また離乳食開始時期
  • 幼児期の不適切なトイレットトレーニング
  • 学童期の入学に伴う環境変化やストレス、学校での排便ガマン、などです。

発症のピークは、2~4歳で、トイレットトレーニングや排便痛による不快な体験をすると、子どもは便を することをいやがるようになります。便が大腸内に長くとどまると水分が吸収され、便が硬くなってゆきます。 硬い便を排泄するのに肛門が痛むので、子どもはとりあえず出さずに我慢してしまいます。そのため、さらに水分 の吸収が進みより一層便が硬くなるという悪循環となります(図の内側)。このような状態が続いて、常に便が 溜まっている状態が長く続くと直腸が拡張してきます。便意を感じるメカニズムに直腸が便により伸びる刺激や 内圧の上昇がありますが、直腸が拡張するとその閾値も上昇し(鈍感になる)、多少の便では、便意が起こらなく なり、さらに便が溜まりやすくなるという二重の悪循環(図の外側)に陥ります。

この悪循環が続くと、直腸や結腸が次第に拡大して巨大結腸となり、さらに大腸内に巨大な便の塊ができた結果、 少量の便が漏れでる状態(遺糞症、便失禁)となることもあります。このような器質的な変化(巨大結腸症)をきたすと、 治療が大変となります。早期に有効な治療をおこなって、便秘の悪循環を断ち切って便秘でない状態を維持し、 器質的な変化に陥らないようにすることが、便秘の治療で最も重要です。

小児科コラム

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