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北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

5歳児健診 (年中さん健康相談)

5歳児健診は、最近実施する自治体が増えてきていますが、札幌市や北見市では平成26年度から実施しています。

その背景には、これまで3歳児健診を受けてから就学時健診まで子どもによっては3年以上健診を受ける機会が ありませんでしたが、3歳の時では見えなかった課題が、保育園や幼稚園での集団生活を通じて5歳頃になって見えてくることがあげられます。

それは、社会性の発達や自己を抑制する力で、例えば、落ち着きがない、興味に偏りがある、友達づきあいの中で相手の立場に立って考え たり我慢することができないなどがあります。

北見市で実施している「5歳児健康診断(年中さん健康相談)」は、そのような課題に対し、医師の診察のもと、保健師、保育士、 臨床心理士、言語聴覚士、作業療法士など様々な職種が関わり、家庭や園でどのような関わりがこの子にとって良いのかを保護者と 一緒に考えていく場所となっています。

相談の中で、軽度の発達障害が疑われる場合もありますが、この相談が保護者にとっても「気づきの場」となり、家での関わりを 少し変えることで親子関係が良くなったり、子ども自身の成長から困り感が減ってきたなどの声も聞かれています。

そして、この相談のもう一つの大きな目的は、保護者とお子さんが安心して小学校入学を迎えられることです。幼稚園や 保育園での集団生活の中で、課題があるお子さんは、さらに大きな集団となる小学校の中で、適応できない(しにくい)ことで、 学校嫌い、不登校につながる場合も少なくありません。「5歳児健康相談(年中さん健康相談)」では、相談後から就学まで関係機関が協力して親子の支援を行っています。

北見市での相談は、年9回(毎回土曜日)の実施が予定されており、5歳になる方を対象に、年中さん健康相談票を(返信用封筒をつけて)送付します。

年中さん健康相談票は、下記の項目の他、SDQという子どもの特性が比較的に捉えやすく、子どもの抱えている困難さや強みも評価できるスクリーニングの一つを利用しています。

【項目の一例】

  • スキップができる
  • ブランコがこげる
  • 片足でケンケンができる
  • お手本を見て四角が書ける
  • 大便が一人でできる
  • ボタンのかけはずしができる
  • じゃんけんの勝ち負けがわかる
  • 発音がはっきりしている
  • 自分の左右がわかる

相談は原則として希望者のみとなりますが、お子さんの様子について簡単に回答できるアンケートになっておりますので、できるだけ返信することをお勧めします。
【北見市健康推進課母子保健係】

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