0157-66-2255
0157-66-2255

北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

子どもの睡眠(2)3歳児の睡眠

3歳児の1日の平均睡眠時間は10時間であり、このうちレム睡眠の占める割合は20~25%といわれています。日本保健協会の調査によると、夜10時以降に寝る3歳児の割合は1980年が22%、90年が36%、2000年が52%となっています

最近の足立区の調査でもこの割合は、56.7%であり、子どもたちの「遅寝」が急速に進行しています。熊本でも同じような調査結果が出ており、遅寝の地方差はないようです。欧米では午後10時過ぎまで起きている3歳児は1~2割に過ぎません。日本の子どもたちだけの遅寝遅起きが際立っています。

遅寝の問題点

遅寝で減った睡眠時間は、遅起きや昼寝では代償されないことがわかっています。人の体内時計の周期は25時間であり、すべての人が25時間周期の体内時計を1日24時間の生活にリセットして生活しています。

このリセットにもっとも大きな影響を与える因子が朝の光だといわれています。
夜の光はこの位相を後退させる作用があります。すなわち夜間の明るい環境は、25時間体内時計の周期をさらに延長させる可能性があります。睡眠物質であるメラトニンというホルモンは、暗い時に分泌され、光により抑制されます。

夜間の明るい環境がメラトニンの分泌を抑制することが心配されます。メラトニンには抗酸化作用や性腺抑制作用があり、一生のうちで1~5歳ころもっとも分泌がさかんだとされています。

遅寝で生体リズムのリセットに重要な朝の光を浴びる機会を失っていると、いわゆる時差ボケと同じような状態になります。すなわち眠気があるのに眠れない、疲れやすく、食欲もなく、活気がなく、当然学習能力にも影響してきます。

【対策】

  1. 子どもたちに適切な睡眠時間をとることができるように環境を整えるのは両親の責任であり、きちんとした生活のリズムが守れるよう十分配慮する必要があります。当然親の生活パターンも考慮してください。
  2. 生体リズムの調整に一番大切なことは朝の光を浴びることです。
  3. 生体リズムの調整のポイントは、早起きと昼間の活動量を増やすことです。まずは早寝からと思いがちですが、昨夜までの寝る時刻11時を急に9時にするのは無理のようです。まずは早起き、そして朝の光、さらに昼間の活動という手順を試してみてはどうでしょうか。なお必要な睡眠時間には個人差があります。何歳なら何時間眠らなければいけないという基準はありません。日中(とくに午前10~12時)の活動性が保たれていれば睡眠時間は足りていると考えてよいでしょう。

Copyright © 2017 北見市 小児科 秋山こどもクリニック

小児科HOMEへ戻る