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北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

おねしょ③

幼児期のおねしょは、まず薬などの治療の対象になることはありません。ほぼ毎日のおねしょでも、あまり神経質になったり、深刻にならずに以下の点に気をつけて経過をみてください。

ただ毎日のように昼間におもらしをしてしまう場合は、かかりつけ医にご相談を。

まずおねしょをしても「起こさない」「怒らない」「あせらない」の3つを念頭に、おねしょをしなかった時は、たくさんほめてあげましょう。

毎日のように夜中に起こすと睡眠のリズムを乱し、夜中の尿量を調節する抗利尿ホルモンの分泌を減らしたり、尿をためる膀胱の機能を悪くしたりして、夜尿をひどくさせる可能性があります。

水分の取り方にきびしい制限は必要ありませんが、夕食以降の水分や塩分は控えめに、寝る前にトイレに行く習慣をつけましょう。昼間のトイレはおまかせで、尿をある程度ためておくことができるように心掛けてあげることも大切です。夜尿を悪化させる原因に冷えがあります。夜間寒くならないように配慮しましょう。

学童期(小学生以降)の夜尿症対策

「起こさない」「怒らない」「あせらない」の3つを念頭に生活指導を。

膀胱や尿道の働きを調節している自律神経は、規則的な生活をしていないとうまく働いてくれません。まず規則正しい生活を。夜間の水分摂取を減らすことは重要です。午前中に水分を十分に取って、午後から多少控えめに、とくに寝る2~3時間前からは、水分を取らないようにするのが原則で、やむをえない場合でも200㎖までにしましょう。塩分をとりすぎるとのどが乾くことにより、水分を多く取ることになります。スナック菓子などはなるべく食べないようにしましょう。

膀胱におしっこをためられないタイプ(膀胱型)は、おしっこをがまんさせる訓練が有効となります。帰宅後、尿意を感じた時に、おしっこをぎりぎりまでがまんさせる訓練です。がまんする尿量の目安は、6~8才で150㎖、9~11才で200㎖、12才~15才で300㎖以上はためられるようにします。

夜尿症のタイプにもよりますが、生活指導によって生活リズムを改善するだけで2割が改善します。改善がない場合、まず夜尿症がどのような原因でおこっているのかを調べる必要があります。夜尿症のタイプによって、治療の方針が異なってきます。多尿型は、抗利尿ホルモンの投与(点鼻薬、最近内服薬もあり)、膀胱型には抗うつ薬や抗コリン薬が投与されます。

治療効果は、夜尿があった、なかったで判断してしまいがちですが、夜寝てすぐの時間帯におねしょをしてしまうような状況が、朝方になることだけでも大きな進歩といえます。治療をしてもすぐ治るわけではなく、半年から数年かかることもあります。根気よくあせらず治療することが重要です。

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