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北見小児科医師が書いた子育てアドバイス

小児のマイコプラズマ肺炎②

マイコプラズマ肺炎は、他の細菌感染症が減っているのにもかかわらず年々増加しています(図)。 これは薬が効きにくい耐性菌の増加と関係がありそうです。今話題となっている耐性菌の問題を含めて、 子どものマイコプラズマ感染症は、まことにやっかいで悩みが多い疾患といえます。それは他にはない マイコプラズマという細菌の持つ特異性にあります。

①症状の特徴

マイコプラズマは、気管支から肺にかけての気道に感染します。初発症状は咳です。はじめは乾いた 咳が繰り返し起こりますが、経過とともに痰がからんでくるようになります。鼻水があまりみられな いのがひとつの特徴ともいえます。微熱のことが多いのですが、肺炎を起こしてくると高熱が続くことになります。

②潜伏期間が長く、しかも感染期間が長い

感染してから発症するまでの潜伏期間は、通常1週間から3週間程度(長い時で4週間)です。発症すると回復までに 1ヶ月以上かかることが多く、この間は、人に感染させてしまう可能性があります。おもに飛沫感染ですが、感染力は それほど強くはなく、感染しても症状が出ない場合(不顕性感染)が多いことも知られています。しかし感染期間が 長期に渡るため、小規模ながら地域で流行が見られる原因となります。また感染して一度免疫を獲得しても、免疫が 長く続きません。そのため子どもでは、繰り返して感染することがあります。

③早期の診断が難しい

マイコプラズマは、培養が難しく、菌の検索は一般に行いません。最近、マイコプラズマ抗原やマイコプラズマ 特異的IgM抗体をベッドサイドで検出する迅速診断キットも出ていますが、インフルエンザや溶連菌ほどの有用性はなく、 まだ早期診断する手段がありません。いまだにペア血清による抗体価の上昇をみて診断され、確定診断に数週間を要 します。血液検査では、強い炎症反応が出ないことが特徴といえます。レントゲン所見は、スリガラス様の淡い陰影 とされていますが、さまざまな像を示すことが多く、一般の細菌性肺炎との区別はできません。

小児科コラム

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