子どもの便秘その②|北見の小児科医・院長が解説|秋山こどもクリニック
 

子どもの便秘その②

子どもの便秘その②について

【便秘対策】

・とにかく便を溜めないで出すこと

便秘の悪循環に陥らないように、便秘に気づかれたら早めに浣腸、薬を使用してでも硬くなりかけた便を出してあげることが大切です。

薬や浣腸が「くせにならないですか?」という質問を多く耳にしますが、これまで〈くせ〉になって効きにくくなるという報告はありません。 1回直腸が伸びてしまうと感覚が鈍くなり、大きな便でないと便意を感じなくなります。便秘の悪循環、便秘を放っておくことの害について 理解していただくことから治療がスタートします。便秘の治療は、便塊除去と維持療法から成り立っています。

・便塊の除去

まず硬くなった便塊を取り除かなければ下剤などの効果も悪く、維持療法がうまくゆきません。浣腸、坐薬などを使用しますが、 大きくて硬い便塊が詰まっている場合は、摘便(指で便をほじくり出す)が必要なことがあります。便塊の除去がうまくできて から維持療法に移ります。

・維持療法

  1. 排便習慣の確立
    トイレットトレーニングは、便秘のお子さんには規則的な排便がみられてから始めます。年長児や学童では、朝食後に腸の動きが 活発になるので、トイレに行く時間が持てるような生活習慣にすること、学校で便意を感じたときに我慢しないよう指導することも必要です。
  2. 食事指導
    偏りのないバランスの取れた食事内容も大切ですが、食事の内容よりもきちんとメリハリをつけた(決まった時間に量を食べる)食事の習慣 をつけることがさらに重要となります。いつもダラダラとジュースを飲んでいたりお菓子を食べているような状況は、最もよくありません。 最近はやりのプロバイオティクス(ビフィズス菌、乳酸菌食品など)は、小児の便秘との関係において明らかなエビテンスはなく、今後の研究 成果が待たれています。一応便秘に良いとされる食物をあげておきましょう。

    【便秘によい食品例】

    玄米ご飯、ソバ、海藻(昆布、わかめ、海苔、もずく)、なめこ、枝豆、納豆、小豆、寒天、カボチャ、サツマイモ、里芋、オクラ、ゴボウ、 モロヘイヤ、ニンジン、切り干し大根、バナナ、プルーン、リンゴ、キウイフルーツ、ナッツなど

  3. 薬物療法
    おもに下剤を用いて、少なくても週3回以上の排便がある状態を数ヶ月維持させます。数日間排便がなければ新たに便塊の除去を行い、 維持療法を再開します。下剤はシロップ、散剤、坐薬などありますが、長期に用いることが多いので、コンプライアンスが保たれるような 薬剤の選択が求められます。
秋山こどもクリニック院長
執筆・監修
秋山こどもクリニック 院長
日本小児科学会認定 小児科専門医
医師の紹介